売上高経常利益率と総資本経常利益率の違い

建設業界の専門新聞の記事に総資本経常利益率が5.19%に上昇(2018年度の財務統計指標のまとめ)

そんな記事を見られた、お客様の地場ゼネコンさんの社長から売上高経常利益率との違いを聞かれた。

違いについてご説明します。

決算書の中に利益が付いている名前が沢山あります。
簡単にご説明します。
売上高−売上原価=売上総利益(一般的には粗利益)
売上総利益−販売管理費=営業利益(本業の利益)
営業利益+営業外収益(受取利息・有価証券売却益・雑収入等)−営業外費用(支払利息等)=経常利益
経常利益は、日常的に発生する営業活動と財務活動から生じる収益の指標となり、企業の本来の実力を計る目安となります。
(これ以外に特別利益や特別損失を計算して税引前利益になります)

本題ですがこの社長もご存知な売上高経常利益率は(経常利益÷売上高×100)の計算式で出します。
自社の過去数値と比較する時に便利です。
分母が売上高ですので、同じ経常利益額でも売上規模の大きな企業は売上規模の少ない企業に比べて低い比率になります。

ご質問頂いた総資本経常利益率についてご説明します。
まず総資本のご説明です、貸借対照表の資本の部と負債の部を合わせた数字で、企業の資本の総額を意味します。

総資本経常利益率は(経常利益÷総資本×100)の計算式で出します。
分母が総資本になりますので、企業の財産的な規模の大きい企業の方が、少ない企業より低い比率となります。
つまり投下資本を如何に有効活用して利益を稼いでいるかを見る訳です。(総合的な収益性を示す数値です)

記事にあります、売上高経常利益率3.23%・総資本経常利益率5.19%の比率は現在の指標分析を始めた2006年以降で最高水準となったと書いてありました。

この社長の感想ですが、他社は本当にこんなに儲かっているのか?(自社の決算書を見ながら)

平均指標とはいえ。売上高10億なら経常利益3230万です。総資本5億円とすれば2595万が経常利益です。

読者の皆様、自社の決算書を見て、上記の計算式でご確認下さい。
自社の水準が分かるはずです。






 


労務費の多い現場の原価管理

材料費や外注費等外部への支出が比較的少なく

社内作業者や常用外注作業者等の実労務費比率の原価に占める割合が高い

専門工事の会社さんの現場の利益目標の作り方で成果が上がった会社のお話です。

過去3年間位前からお手伝いさせて頂いている為

工事別の原価管理や工種別の支出割合等の把握が出来ていました。

まず過去の工事データから、主な工事を選択して、工事売上高と実労務費の割合そして材料費の割合
その他重機や経費等の原価の割合を算出します。

工事の内容に分けて3種類位に分別します。

例えば100万の工事売上の現場で、実労務費が60%材料費が10%その他直接工事に掛る原価10%=工事の限界利益20%

となります。そこから平均労務費が2万とすると30人工がこの工事に掛っている事になります。

それらが見える事によって監督者や作業者が意識する事になります。(ここが重要です)

意識する事によって、目標値の設定が出来ます。仮に30人工を28人工で出来るような段取りや工程の組み方等
工夫する練習や勉強が必要なります。(間違っても作業時間を延ばす事が目的ではありません)

結果は100万に対して20万の限界利益が4万増えて24万になります。

4%の粗利益アップです。10億の売上の会社ですと4千万の粗利益が増える訳です。

その4千万を労働分配率50%として、人件費に2千万、原価は減っても固定費は増えませんので、会社の利益に2千万の増益になります。

この会社にはIT能力の高い社員がいた為、原価データの抽出から並び替え等ご協力を頂き、作業が捗りました。

もう一つ分かった事があります。それは比較的暇な年度の方が、忙しい年度よりも実労務費比率が高い事です。

つまり暇な時には社内作業者や常用外注作業者を休ませる訳にいかない会社の弱点も見えました。

弱点を補う方法は又の機会として、原価管理や計数管理は活用方法によって会社の儲けを増やす事が出来ます。

工事に関わる社員さんの利益に対する意識付けの仕組み作りの1例です。

年中忙しいけど、売上は上っているけど、利益の残らない、お金の残らない会社の社長さんは

仕事のやり方を考え直す時間が大事です

何故なら毎期利益を沢山計上できる建設会社は規模の大小に拘わらず、改善を心がけて実践しています。

 

値引きの要求パターン

年商15億円の専門工事の会社さんでの話です。

毎月1回社員さんで前月の成績を報告や年間目標値の進捗状況を確認する為に会議を実施しています。

その中で元請毎の完成高と粗利益額や粗利益率等を発表するのですが

主要先の1社が粗利益率の改善が大きく良化しました。

理由を担当者に確認した所、この元請先は提出見積額から値引きを要求される会社です。

その値引きのパターンを分析して解析されたそうです。

従って当初見積書の作成に改善?を加えたようです。

そこが成果に繋がっている訳ですが

申し上げたいことは3つです。

1つ、元請先や工事種類毎等の粗利益率の追求を実施⇒担当者の利益意識の改善
2つ、元請先の読者も見えると思いますが、常に値引きの要請をするのでは知恵が無さすぎます。
又下請が逃げて行ったり、殺してしまっては拙い訳です。
だから3つ目、本日の結論ですが、実際に下請けの原価を研究する事です。
下請けの職人が現場に入った延べ人員のメモなどから総人工の把握(出面と言います)
又下請の材料面の相場等の把握、そして下請任せの施工方法では無く施工方法等も研究する事です。

適正な価格で、生かさず殺さずの発注が出来るように研究しましょうと言う事です。

昔勤務時代にスーパーゼネコンの下請けに入った時に、スーパーゼネコンの現場所長は、下請の原価等の閻魔帳を作成して、下請の原価を概ね把握している。そんな話を聞いた事も有ります。

しかし、先ずは自分の担当している工事の利益の把握を意識する所からスタートです。


 


建設業の税務調査の特徴その3

ある税理士さんのセミナーの中で、建設業の税務調査の問題点として4つあげられました。

売上の計上時期・外注費(労務費との区別)・交際費(領収書の有無、袖の下)そして常に問題となる未成工事支出金の4項目について挙げられました。

私なりの経験や考察の視点でご紹介させて頂きます。

前回は交際費(領収書の有無・袖の下)でした。第3回の今回は未成工事支出金です。

未成工事支出金とは工事原価として支出した金額の内決算時点で完成していない工事の支出金です。(製造業で言う仕掛在庫)

(1工事10億以上の請負金額と1年以上の工期の工事は工事進行基準の強制適用工事です)

 

今回は完成主義(完成引渡時に完成工事高として売上計上)の時に決算期末未成工事支出金が棚卸資産として未計上の話です。

 

決算期が9月末とします。10月初旬に完成した場合には、殆どの原価支出は支払済です。

 

その金額が未成工事支出金に未計上の場合には、9月迄の完成工事原価に含まれている訳です。(会計上前期の原価になります)

 

翌期10月に完成工事高として売上計上された分の原価は全て前期の原価で支出済になる為

その分が前期の利益の過少申告となる訳です。

 

1年分税務調査で調べる事は難しいのですが、期首と期末については税務調査で調べて利益の期ズレを探して修正申告をされる事が税務調査の建設業の特徴です。

 

税理士さん的には次の決算でその分が調整されますので、延滞税等の支出が余分に掛かるだけです。と言われます。

 

然しながら個別の工事毎に原価の計算が出来ていない会社では多く見られる症状です。

 

解決策としては、個別に工事毎の原価管理が必要になります(経営上も必要と考えています)

 

当面難しいとお考えの会社さんでは、期首に完成した工事の工事原価は幾らか?前期末の支出金を外注支払の請求書等から探して拾う事も有効です。

 

然しながら、普通の考え方として売上高−仕入や外注費等の原価=粗利益

 

その粗利益が分らない事になりますので、会社の経理や原価の仕組みを見直す事が必要になります。

 

弊社にご相談頂ければ、アドバイスさせて頂きます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 


会社と社長にお金を残す大原則

タイトルの内容のセミナーを受講した。

自分の考え方と一致した考え方で共感できた。

それは、中小企業の社長は個人も会社も一体で考える事です。

会社のリスクは全部社長の責任です。だから会社を使って個人のお金も増やす、税金や社会保険等社外流出するお金を少なく手取りの現金を沢山無駄なく残す事です。そのテクニック的な話で参考になる話が多くあった。

私もセミナーでお話しますが、赤字で会社は倒産しません。

お金がないから倒産するのです。

1例ですが、毎期赤字が続き債務超過で倒産した会社より悪い財務内容で、銀行から融資を受けられなくても倒産しない会社があります。

それは社長が、大変な資産家で自分のお金を会社の資金繰りの不足に毎回資金を拠出するからです。

だから社長はお金を持っていないといけない。だから会社の税金や社会保険等の節約をして、個人の手取りのお金を増やす。

いわゆる個人商店が株式会社を名乗り、上手く会社を使いこなす事になります。

やっている事と考え方が一致しているからOKと思います。

でも会社が成長して、社員さんが増えてきて、会社の経営計画等に書いてある考え方や方向性と違わないか?
○○クラブ等経営者の団体に所属する等社会貢献や社会奉仕等を声だかに宣言する社長

会社の将来を考えたり社会貢献企業になる、とても素晴らしい事と思います。

でも自分の考え方とは矛盾が出てきて、心の中の考え方が変わらなければ、カッコつけて言っているだけになります。
どこかでメッキが剥がれます。

本日申し上げたい事は、会社が成長して方向性が変わった事を社長自身が自覚して行動も変える必要がある。

ある素晴らしいと思う社長の例ですが、報酬は沢山得られていますが、社員さんを飲みに連れて行った経費等は全て身銭で払う事を実践されています。
理由を聞いたことがあります。
報酬が多いのは自分が責任も含めて仕事の重さに比例するから沢山取る。
しかし全員参加の会社行事ではなく、一部の社員を飲みに連れて行くのに会社の経費を使えば、他の役員や管理職も同じようにしたら許せるか?と言われました。

又社員もランチ代やコーヒー代迄会社の経費を使う社長を見ています。『ご馳走様と言っても会社の経費じゃん』心の声は思います

セミナーでお聞きした話を実践される社長と身銭でご馳走する社長、全く真逆な考え方です。

どちらが良いとか悪い話ではなく、自分で考え方を整理して自分で決める事が出来る社長ですから・・・・・・・

少なくとも将来上場したい等と思う社長は、私のような考え方、セミナーの内容等の手法は矛盾している事ははっきりしています。

又ある立派な大先生のお話ですが、経営に矛盾した事が無い経営をする事が大事と言われました。

どちらの考え方で進むか、社長は考えて決める事、実践する事大事だと思います。








 


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